

Biography//
「僕たちの音楽はThin Lizzy, Def Leppard, Bryan Adams, Van Halenといったルーツに繋がっているのさ」
北欧スウェーデン─この美しい国は、世界に数多くの優れたメロディック・ロック/AORバンドを送り出してきた。その中でもROULETTEは、知る人ぞ知る存在として長年にわたりコアなファンから熱い支持を受けてきたバンドである。
バンドが結成されたのは1985年。彼らはTREATやEUROPE、ALIENらと同時代に活動しながらも、メジャーなブレイクには至らず、限られた音源とライヴ活動でカルト的な人気を築いた。そのサウンドは、北欧らしい叙情性とともに、アメリカンなAOR/ハードポップの洗練を融合させたもの。分厚いコーラスワーク、美しいキーボード・アレンジ、そして心を揺さぶるメロディ・ライン─彼らの楽曲には、80年代メロディック・ロックの魅力が凝縮されている。
しかし、時代の波に埋もれ、バンドは90年代以降長らく沈黙。その間にも未発表曲やデモ音源が一部のコレクターズ・シーンで語り継がれ、熱狂的なファンたちは再結成を待ち続けていた。そして2010年代後半、ついにバンドは完全復活を果たす。2019年のアルバム『Now!』で放った鮮烈なカムバックは、オールド・ファンのみならず、新たな世代のメロディック・ロック・リスナーをも魅了した。
2025年、ROULETTEはさらなる進化を遂げた新作『Go!』を引っ提げてシーンに帰ってきた。今作は、ノスタルジーに頼ることなく、彼らの本質である“楽曲の強さ”を改めて提示する一枚。洗練されたプロダクションとともに、リスナーの胸を打つ情熱的なメロディ、クールなグルーヴが全編を貫き、パワフルなAOR/メロディック・ロック・アルバムに仕上がった。
ROULETTEはもはや“過去のバンド”ではない。今、この時代にこそ響く、現在進行形のメロディック・ロック・バンドなのだ。










